PHP_Archive が提供するのは、PHP_Archive クラスと phar:// ストリームラッパーです。 PHP_Archive を使用すると、自己完結したクロスプラットフォームの PHP ライブラリやアプリケーションを作成できるようになります。 ファイルの形式や決まりごとは、 Phar 拡張モジュールと同じです。 この拡張モジュールについては PHP のマニュアルで説明されています。 PHP_Archive は、go-pear.phar や install-pear-nozlib.phar を作成する際に用いられています。 これらは PHP バージョン 5.1.0 以降に同梱されており、 PEAR インストーラをインストールするために使用します。
PHP_Archive クラスが Phar クラスと異なる点は、内部のファイルへのアクセスで ArrayAccess インターフェイスをサポートしていないということです。 また、foreach() でその中身を順に処理することもできません。 しかし、phar:// ストリームラッパーは完全にサポートしていますし、 PHP_Archive::getPharMetaData() による Phar 固有のメタデータの取得や PHP_Archive::getFileMetaData() によるファイルごとのメタデータの取得、 zlib および bzip2 による各ファイルの圧縮や アーカイブ単位の SHA1/MD5 シグネチャもサポートしています。これらによって、 PHP_Archive は Phar 拡張モジュールと同じくらい強力な機能を提供しています。
PHP_Archive の機能のうち、高度な Phar 作成機能についてはまだドキュメントが存在しません。 しかし、 API ドキュメント で情報が取得できますし、また実際の使用例についても cvs の make-gopear-phar.php で見られます。