このパッケージは、BibTex ファイルに保存された情報にアクセスするための メソッドを提供します。パース時に、データの検証を行うこともできます。 さらに、BibTex 文字列を作成したり RTF 文字列を作成したりすることもサポートしています。
例 62-1BibTex ファイルを読み込み、パース結果を配列で表示する
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オプションは、コンストラクタで設定するか、あるいは setOption() メソッドで設定します。 コンストラクタで設定する場合は、連想配列形式で指定します。 以下のようなオプションがあります。
stripDelimiter (デフォルト: true) エントリの前後の区切り文字を取り除きます。
validate (デフォルト: true) パース時に内容を検証します。
unwrap (デフォルト: false) パース時に、ワードラップを解除します。
wordWrapWidth (デフォルト: false) 1 より大きい数値を指定すると、その文字数でエントリをワードラップします。
wordWrapBreak (デフォルト: \n) 改行に使用する (行に追加される) 文字。
wordWrapCut (デフォルト: 0) 0 を指定すると、条件を満たすように空白の位置で改行されます。 1 を指定すると、指定した文字数ちょうどの位置で改行されます。
removeCurlyBraces (デフォルト: false) true を指定すると、波括弧が削除されます。
例 62-2コンストラクタでのオプションの設定
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例 62-3setOption を使用したオプションの設定
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データは、クラス変数 data に保存されます。 この変数はリストになっており、各エントリが、ひとつの bibtex エントリを表すハッシュテーブルとなっています。 ハッシュテーブルのキーが bibtex のキーを表し、 それに対応する値がハッシュテーブルの値となります。 次のようなキーがあります。
cite - LaTeX のソースで引用する際に使用されるキー。
entryType - エントリの種類。例えば techreport、book など。
author - 著者。 このエントリの値自体がハッシュテーブルのリストとなり、 各ハッシュテーブルが著者を表します。ハッシュテーブルの内容については後で説明します。
title - エントリのタイトル。
先ほど説明したように、著者の情報はリストに保存されます。 各エントリがそれぞれひとりの著者を表し、それぞれがハッシュテーブルを持っています。 ハッシュテーブルは first、von、last そして jr の 4 つのキーで構成されます。 それぞれのキーについて説明します。
first - 著者のファーストネーム。
von - 中には、名前に 'von' のような部分が含まれる人もいます。これは、通常は貴族の印です。
last - 著者の姓。
jr - 中には、父と同じ名前の著者もいます。 その場合、この値が jr となります。逆に、 息子と同じ名前の著者の場合は、この値が sen となります。
エントリを追加するには、必要なキーおよび値を指定したハッシュテーブルを作成して addEntry() メソッドをコールします。
例 62-4エントリの追加
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